霧の狐道201
俺は落ち葉を掃いている初老のおばさんを見た。
「 おばさんも同じだね。」
「 そう・・・。」
おばさんはチラチラこちらを見ている。
俺はそれを不審に思って井上さんに言った。
「 掃除のおばさんが、こっちを見てるよ。」
「 あの人は、昔から病院の掃除をしてくれているトメさんよ。」
「 トメさん・・・?」
「 あ、ホントの名前は容子さん。
木下容子って名なんだけど、みんな、トメさんって言ってるから。」
「 どうしてトメさん?」
「 ん、分からない。
昔からトメさんよ。
掃除のトメさん。
みんな言ってるから。」
「 掃除のトメさんか・・。」
そのとき、一棟の一階の窓が開いて若い看護婦さんが顔を出した。
「 井上さ~ん、ちょっと、手伝って下さ~い。」
「 えっ、何?」
井上さんは手を挙げて行くと合図をした。
「 えっと、ちょっとだけ待っててね。
そうね、トメさんに相手をしてもらおうかしら。
ちょっと、呼ぶね。
トメさ~ん!」
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「 おばさんも同じだね。」
「 そう・・・。」
おばさんはチラチラこちらを見ている。
俺はそれを不審に思って井上さんに言った。
「 掃除のおばさんが、こっちを見てるよ。」
「 あの人は、昔から病院の掃除をしてくれているトメさんよ。」
「 トメさん・・・?」
「 あ、ホントの名前は容子さん。
木下容子って名なんだけど、みんな、トメさんって言ってるから。」
「 どうしてトメさん?」
「 ん、分からない。
昔からトメさんよ。
掃除のトメさん。
みんな言ってるから。」
「 掃除のトメさんか・・。」
そのとき、一棟の一階の窓が開いて若い看護婦さんが顔を出した。
「 井上さ~ん、ちょっと、手伝って下さ~い。」
「 えっ、何?」
井上さんは手を挙げて行くと合図をした。
「 えっと、ちょっとだけ待っててね。
そうね、トメさんに相手をしてもらおうかしら。
ちょっと、呼ぶね。
トメさ~ん!」
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