霧の狐道204
俺は不信感でいっぱいだった。
“ 人が相談してるのに・・・。”
俺は不満な顔をしてトメさんを見た。
トメさんの後ろにある大きな木から、風に吹かれて落ち葉が散っている。
そして、そのうちの一枚がトメさんの頭に乗っかった。
トメさんは、それを手で払い除けもせず眼だけで上を見た。
「 あら、落ち葉だね。
何回、箒で掃いてもきりが無いねぇ。」
そして、それは顔の方にずり落ちて地面に落ちて行った。
トメさんは俺を再び見て、ニヤッと笑った。
看護婦の井上さんが近付いてくるのが、トメさんの後ろに見える。
「 あ、トメさん、ありがとう。」
「 いや、この子と話が出来て良かったよ。」
「 そう、急に呼ばれたから・・・。」
「 風が吹いて来たよ。
そろそろ、病室に連れて行った方がいいね。」
「 うん、そうだね。
じゃ、戻るか!」
井上さんは、車椅子の後ろに回って車椅子を押し始めた。
「 じゃ、またな!」
トメさんは箒を持ったまま、そう一言言って俺たちを見送ってくれた。
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“ 人が相談してるのに・・・。”
俺は不満な顔をしてトメさんを見た。
トメさんの後ろにある大きな木から、風に吹かれて落ち葉が散っている。
そして、そのうちの一枚がトメさんの頭に乗っかった。
トメさんは、それを手で払い除けもせず眼だけで上を見た。
「 あら、落ち葉だね。
何回、箒で掃いてもきりが無いねぇ。」
そして、それは顔の方にずり落ちて地面に落ちて行った。
トメさんは俺を再び見て、ニヤッと笑った。
看護婦の井上さんが近付いてくるのが、トメさんの後ろに見える。
「 あ、トメさん、ありがとう。」
「 いや、この子と話が出来て良かったよ。」
「 そう、急に呼ばれたから・・・。」
「 風が吹いて来たよ。
そろそろ、病室に連れて行った方がいいね。」
「 うん、そうだね。
じゃ、戻るか!」
井上さんは、車椅子の後ろに回って車椅子を押し始めた。
「 じゃ、またな!」
トメさんは箒を持ったまま、そう一言言って俺たちを見送ってくれた。
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