霧の狐道112

ghanayama
 俺は目玉を見ながら、昔読んだマンガを思い出していた。

“ うっ、あの白髪とハゲ頭は・・・・・。
 ま、まさか、救助隊じゃなくて・・・・。 
 砂掛け婆と子泣き爺・・・!?
 俺を食いに来たのか、うう・・・。
 長い舌でペロッと舐められるの、ヤダな・・・・。”

俺は、ゲゲゲの鬼太郎の世界にかなりビビッた。
でも、少し変な気がした。

“ あいつ等って、自動車で来たよな。
 妖怪が自動車の免許証を持ってたら、おかしいよな・・・。
 それに、運転とか出来ないよな・・・・・・。
 でも、最近、教習所に通って免許を取っていたり・・・とか・・・・・。”

俺が色々な妄想を浮かべていると二つの頭に動きがあった。

「 ん・・・・!?」

橋の上から話し声が聞こえる。

「 ガキじゃな・・・・。」
「 うん、ガキじゃ・・・。」
「 この前と違うな。」
「 そうじゃな。」

そして、欄干の上に、ニュッ~と爺さんと婆さんの顔が現れた。

“ 何だ、普通の爺さん婆さんじゃん!”

 俺は、ホッとした。
そして、続いて、欄干の上に爺婆の上半身が見えるようになった。
二人とも麦藁帽子を背中に引っ掛けている。
傘を被ったタヌキが二匹並んでいるように見える。

“ やっぱ、妖怪じゃ無い!”

俺はチョットの失望と共に、爺婆に向かって愛想笑いをした。

「 デヘッ・・・!!」



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