霧の狐道239
その声に女の子はこちらをゆっくり見る。
“ ちょっと、ヤバイかな・・・。”
俺と龍平は少し体を引いて低くした。
でも、女の子はすぐに首を回して、病室の扉の方に顔の向きを変える。
そして、そのまま扉に向かって、黒い影と半透明な山本爺を後ろに従え進んで行った。
“ 出て行きそうだな・・・。”
扉が“ギッ!”と言う音と共に開いた。
スルスルと三人はそのまま扉から出て行く。
扉が閉まって、俺は龍平の方を向いて言った。
「 出て行ったな。」
「 今日のところは、そうやな。」
「 ホラ、黒い影がムクムクだろ。」
龍平は、少し震えながら俺に返した。
「 黒い影なんてもんやないで・・・。
グチャグチャに潰れた男や・・・。」
「 えっ、俺には黒い影しか見えないけど・・・。」
「 あ~、強烈なものを見てしもた・・・。」
「 龍平には、そう見えるのか・・・。」
俺は龍平ほど鮮明に見えなくて良かったと正直思った。
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“ ちょっと、ヤバイかな・・・。”
俺と龍平は少し体を引いて低くした。
でも、女の子はすぐに首を回して、病室の扉の方に顔の向きを変える。
そして、そのまま扉に向かって、黒い影と半透明な山本爺を後ろに従え進んで行った。
“ 出て行きそうだな・・・。”
扉が“ギッ!”と言う音と共に開いた。
スルスルと三人はそのまま扉から出て行く。
扉が閉まって、俺は龍平の方を向いて言った。
「 出て行ったな。」
「 今日のところは、そうやな。」
「 ホラ、黒い影がムクムクだろ。」
龍平は、少し震えながら俺に返した。
「 黒い影なんてもんやないで・・・。
グチャグチャに潰れた男や・・・。」
「 えっ、俺には黒い影しか見えないけど・・・。」
「 あ~、強烈なものを見てしもた・・・。」
「 龍平には、そう見えるのか・・・。」
俺は龍平ほど鮮明に見えなくて良かったと正直思った。
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