日々の恐怖 8月15日 丸い石(1)
日々の恐怖 8月15日 丸い石(1)
小学生の頃、家からチャリで30分くらいのとこに山があって、そこでいつも2人の友達と遊んでいた。
あんまり上までは登ったことは無かったけど、他に人が来る事もなかったんで、俺たちだけの遊び場だった。
ある時、友達の1人が一緒に遊べない日があった。
俺ともう1人はいつもと違うことをしようってんで、普段の遊び場よりもっと上に登ってみることにした。
それなりに整備された道からそれほど離れないように登っていくと、少し木が減ってゴツゴツした岩が覗いてる斜面があった。
そこには岩に紛れて片手サイズのツルツルした丸い石がそこら中に転がってた。
俺たち2人はその丸い石を遠くに投げて遊んだ。
どちらが遠くに飛ばすか競走した。
すげー楽しかった。
その内飽きて山をおりる時に、記念にその丸い石を俺と友達で1つずつ持って帰ろうとした。
ふもとまで下りてさあ帰ろうという時に、同級生のYがやって来た。
誰も来ない場所と思ってたんで驚いたが、結構仲の良いヤツだったんで、俺たちは笑顔で声をかけた。
だけどYは俺たちが自転車のかごに入れてた石を見るなり、物凄い怖い顔で、
「 それ山に戻して来い!」
って怒りだした。
Yは普段大人っぽくて落ち着いたヤツで激しい感情を見せる事なんて無かったんで俺たちは非常に驚いた。
理由はわからなかったがYが言うならと言う事で、俺たちは石を戻して来る事にした。
走って山を登って岩場についたんだが、せっかくの石を持って帰れないのがなんだか悔しくなって、斜面の岩に思い切り石を投げつけた。
友達も同じようにしていた。
石は鈍い音をたてて砕けた。
少しだけスッキリした俺たちは、ふもとのYのところまで戻り一緒に家路についた。
Yはずっと怖い顔をしていた。
俺と友人はなんだか気まずくなってしまって、その後山には行かなくなった。
その時いなかったもう1人の友人は、ずっと行きたがっていた。
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