日々の恐怖 7月21日 旅館(4)
日々の恐怖 7月21日 旅館(4)
夕食は地の山菜と川魚が主で、大変美味しかったです。
私はどうしようか迷いましたが、汗をかいていましたのでお風呂に入ることにしました。
今考えると馬鹿なヤツだと思いますが、私は信じない人でした。
脱衣室の様子から、誰もいない事がわかりました。
貸し切りだなと思いましたが、戸を開ける時は流石に少しびびりました。
が、誰もいませんでした。
「 そりゃそうだろぉ~!」
と、私は誰はばかることなく大声を出して湯船へ向かい、貸し切りの湯を満喫していました。
両足をのばし、頭にタオル、目をつぶって放心状態でいた時です。
急に、誰かが私の足首をつかんだのです。
ヌルっとしたとても嫌な感触でした。
引っ張られたかどうかは覚えていませんが、私はパニックになり、両足であたりかまわず思い切り蹴りまくりました。
バタバタ暴れながら、とにかく湯船を出て上から見渡しましたが、そこには誰もいませんでした。
信じてもらえないかもしれませんが、こんな怖い思いをすれば叫びながら裸で浴場を飛び出ていきそうなものですが、恥ずかしい思いは時に恐怖心を上回るのか、私はとりあえず手短に体を洗い終え、流石に湯船には入らず浴場を出ました。
鏡はできるだけ見ないようにして洗いましたが半泣きでした。
部屋に戻ると布団がきれいに敷かれていて、二人は普通にくつろいでいたようでしたが、戻った私を見て何事もなかったか聞いてきました。
私は最初に起きたことと、今浴場で起きたことを二人に話しました。
仕事柄もありますが、私たちは今までの出来事を整理しました。(SEは論理的に物事を整理して考える癖みたいのがついているのです)
1.最初に私のからだをゆすったヤツ(夢の可能性あり)
2.血だらけの顔でもがいていた女(夢の可能性あり)
3.湯船につかっていた男(二人が見ている)
4.鏡に映っていた男(村田が目撃)
5.私の足をつかんだ手(男湯だから男?)
少なくとも複数の幽霊らしきものが、立て続けに出没したことになります。
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