日々の恐怖 7月1日 トイレ

ghanayama





    日々の恐怖 7月1日 トイレ




 私が小学5年生の時に体験した出来事です。
何時間目かの休み時間、私は友達と4、5人でトイレに行きました。
私は怖がりなので、いつも誰かと一緒に行ってたんです。
 その時も友達と他愛ない話をしながらトイレに行ったんです。
学校のトイレって左右に3:4ぐらいの割合であって、一つだけ奥に洋式があります。
 私達がトイレに行くと奥の洋式の戸は閉まっていました。
そして異様な光景だったのは、戸の下の5センチ程の隙間からトイレットペーパーがはみ出していて、通路に渦状に巻いてある状態でした。

“ 何か、変だなァ~?”

と思い近付くと、洋式トイレの中で小さくカラカラと音がしていて、戸の下の5センチ程の隙間にトイレットペーパーがゆっくり吸い込まれていくのです。
 私達は誰か生徒が中で引っ張っているのかと思い、

「 誰か入ってるの・・・?」

と声をかけました。
しかし、返事はありません。
ただひたすらにカラカラと、個室の中にトイレットペーパーが引き込まれて行きます。
 気味が悪くなった私はどうしようかと、一番仲の良い子に話し掛けました。
その友達はあまりそれを怖いとは思ってなかったみたいで、

「 じゃ私があれ止めてみるよ。」

と言って、片足で吸い込まれていたトイレットペーパーを踏んで止めてしまいました。
 個室の中ではそれ以上無理に引き込む事はしないみたいで、音も止みトイレットペーパーの引き込みも止まりました。
そして、その友達は後退りし、そのまま片足で中に巻き取られていっていたトイレットペーパーを引きずり出してしまったのです。
中からは相変わらず何の反応もありませんでした。
 私を含め他の友達は怖がってトイレの真ん中辺りで固まったままでしたが、友達はよほど個室の中が気になったのか、戸の近くの窓枠に足をかけ個室の中を覗きました。

「 誰もいない・・。」

その言葉を聞いた私達は、悲鳴をあげながら一目散に教室に戻りました。
 先生に泣きつきましたが、当時の担任はまったくそんな話を信じるような人ではなく、

「 そんな事ある訳ないでしょう。」

と強く言われてしまいました。
 その後はすぐ授業が始まってしまい、学校生活をしていく中で、もう、そこのトイレを二度と使う事はありませんでした。
 これは、当時小学生だった私にとって、すごく怖い体験でした。
もう20数年も前のことなので、この程度のことしか思い出せませんが、カラカラという音がしたことだけは確実に覚えています。












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